つながるファブリーコミュニティ専門家インタビュー

患者さんが安心して生活できるように支援

“患者さんが安心して生活できるように支援 ”

医療ソーシャルワーカーの
田之上 武明 さんにお聞きしました。

お答えいただいたのは…

田之上 武明 さん

東京慈恵会医科大学附属病院

患者支援・医療連携センター

医療ソーシャルワーカー 田之上 武明 さん

Q 医療ソーシャルワーカーとはどんな職業ですか?

A

治療を受ける中での不安や心配ごとなどについて相談を受け、問題解決のお手伝いをする福祉の専門職です。

病気になると、これからの生活や、医療費、生活費の心配など、健康な時には考えていなかった不安が起こってくると思います。
医療ソーシャルワーカーは、そうした患者さんやご家族の生活面の課題を伺い、安心して治療を続けられるように支援する福祉の専門職です。
利用できる制度の案内などの直接的なサポートだけでなく、さまざまな関連機関や職種などと連携しながら間接的なサポートも行っています。

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Q 具体的にどんなサポートをしてもらえますか?

A

安心して治療を続けられるよう支援制度やサービスを活用する支援や、仕事や学業を続けやすいよう環境を整える支援などをしています。

当院では、身体に障害が残った方の生活の不安を解消する支援など、退院後の生活の相談を受けることが最も多いです。
ほかにも、医療費助成制度の利用や、子育て中の方で、家族の力が借りにくい場合に活用できる地域のサポートを紹介したり、勤務先や学校との間に入って仕事や学業を続けやすいよう環境調整をすることもあります。

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Q ファブリー病の患者さんはどんな支援を受けられるのでしょうか?

A

医療費助成制度など、病気の状態に応じた支援が受けられます。

ファブリー病と診断された方は、治療にかかる費用の負担を軽減する医療費助成制度を利用することが最も多いです。その他にも、症状によって訪問看護や居宅介護、日常生活用具の給付など、経済面だけでなく生活をサポートするサービスも必要に応じて活用できます。
また、病気が進み、人工透析を受ける方や、心臓のペースメーカーを装着された方は、障害者手帳を取得することで、税金の控除や交通機関の運賃割引などさまざまな支援を受けることができます。(社会保障制度についてこちらでご紹介しています)

人工透析では身体者障害者手帳1級、心臓のペースメーカーを装着された方は依存度や日常生活の活動制限に応じて1、3、4級のどれかに該当します。

Q 上手く支援制度を活用するためにはどうすればいいですか?

A

悩みや不安に合わせて適切な支援を受けられるよう、医療ソーシャルワーカーにご相談ください。

ファブリー病の患者さんでは、定期的な通院や、唐突な手足の痛みなどの症状で仕事に影響が生じる方もいらっしゃると思います。そのために収入が安定しない状況になりながらも、認定基準には該当しないため障害年金の申請ができないなど、制度のはざまで悩む方も少なくありません。
また、利用できる制度にはさまざまな種類があり、申請方法も複雑なため、どう活用すればよいのかわからないという方もいらっしゃると思います。
私たちは、こうした患者さんの不安や悩みに寄り添い、適切な支援が受けられるよう、一緒に考えながらサポートしています。
自治体によって異なる手当が設けられている場合もあります。当院では幅広い地域から患者さんが来院されますので、お住まいの自治体にそれぞれ確認して正確な情報をお伝えするようにしています。

障害年金は障害者手帳の有無にかかわらず、現役世代の方(20歳~60歳)も含め、障害や病気によって生活に支障が出た場合に受け取ることが出来る年金です。国が定めた独自の認定基準があります。

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Q どこへ行けば医療ソーシャルワーカーに相談できますか?

A

医療ソーシャルワーカーがいる病院の相談窓口にお問い合わせください。

医療ソーシャルワーカーは主に病院などにいて患者さんの相談にのっています。医療ソーシャルワーカーのいる病院にかかっている方は、相談窓口が設けられていると思いますのでそちらにお問い合わせください。当院では「ソーシャルワーカー室」という名称で窓口を設けており、医師・看護師からの紹介だけでなく、直接相談に来られる方もいらっしゃいます。
窓口が分からない場合は、医師や看護師など身近にいる医療者に一声かけてもらえれば紹介していただけると思います。

Q かかりつけの病院に医療ソーシャルワーカーがいない場合はどうすればいいですか?

A

お住まいの地域の難病相談支援センターや市町村役場からも紹介してもらえます。

かかりつけの病院に医療ソーシャルワーカーがいない場合でも、各都道府県や指定都市に設置されている難病相談支援センターや、お住まいの市区町村役場の障害者福祉の窓口、市区町村が設置している地域包括支援センターに問い合わせることで、相談内容に応じたソーシャルワーカーを紹介してもらえます。

リンクをクリック → 難病相談支援センターをクリックすると都道府県・指定都市難病相談支援センター一覧が表示されます。

Q 相談時に準備するものはありますか?

A

特別に準備するものはありません。お気軽にいらしてください。

相談時は、どんなことが不安か、できるだけ気負わずに率直にお話しいただけると、私たちもご本人の考えに合った支援につなげられるのでありがたいです。
相談の時間を十分にとるためには、ご予約いただくことをおすすめしています。
なお、相談に費用はかかりません。プライベートな内容も安心してお話しいただけるよう、個室を設け、相談内容ついて秘密を厳守しています。

また、相談にお越しいただくのが難しい方には、対面以外に電話相談を受け付けているところもあります。
当院では、最初の面談で患者さんのお話を伺い、2回目以降に方針や療養先などをご案内することが多いです。継続的に相談をお受けすることもあり、定期的に通院されている患者さんから状況が変わったタイミングで相談を受けたり、退院後数年たった患者さんから電話相談を受けることもあります。

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これから相談を考えている患者さん・ご家族へのメッセージをお願いします

田之上さん

田之上さん

ファブリー病の患者さんは、困難なことがあった際はご自身で解決される方も多いかと思います。それでも、もし困ったことや悩みごと、こんなことはさすがに医師や看護師には相談できないな、と思われていることがあれば、一人で悩まず私たちにお声かけいただければと思います。
どう話せばよいかわからなかったり、考えがまとまらなかったりしても大丈夫です。時間をかけてお話を伺い不安の原因を明らかにしたり、ご本人の希望を尊重した支援につなげたりすることが私たちの仕事です。
医療ソーシャルワーカーは、患者さんと同じ生活者の立場で相談をお受けしています。

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